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海と山を結blog☆


山は海に流れ流れて、海は山に降りそそぐ。全てのいのちはめぐりめぐる。
by kohtaboy_gabihan
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基地と経済 part 6

 パート1からパート5までで書いてきた記事からもわかるように、沖縄と本土との経済格差が是正されれば、反基地運動はもっと大きな力を持つはずです。しかし、そうではないから、辺野古や高江の基地建設問題に関しても、沖縄県民の間で賛否両論となってしまうのです。

 したがって、基地建設反対運動を有効に進めていくには、ただ基地建設に反対するだけでなく、基地に頼らない経済をつくるための提案もしていかなければならないと思います。

 しかしながら、一般市民が具体的な経済案を提案するのはなかなか容易なことではありませんから、県や国、専門家などが積極的に提案をしていくべきだし、市民が県や国に対し、そうするように働きかける必要もあると思います。

 こうした沖縄の基地問題の大きな責任は、やはり日本とアメリカにあります。

 日本が沖縄を植民地とし、戦争を起こすことがなかったら、アメリカが沖縄にやってくることはありませんでした。戦後はアメリカが沖縄を占領し、人々の土地を奪い、広大な基地を造り、今もなお基地周辺の住民達を苦しめています。 

 僕自身も含め、戦後生まれた人達は、アジア太平洋戦争は過去の終わった出来事だと思っていますが、沖縄ではまだ終わっているとは言えません。今もあの戦争の結果造られた広大な軍事基地に苦しめられている人達がいるからです。

 また、今年2009年は薩摩藩が琉球に侵攻して400年、明治政府が沖縄県を設置し、尚泰王を首里城から拉致し、東京九段に幽閉した琉球処分から130年の年です。つまり、沖縄は400年ものあいだ、他国によって自立の道を阻まれてきたのです。

 このように、基地問題は経済、歴史など様々な角度から眺めないと、その本質はよく見えてきません。基地問題を「基地を造るか、造らないか」という二者択一の議論に狭めてしまうから、かえって問題がややこしくなり、人々の意見が分断されてしまうのです。

 基地問題は、沖縄が基地に依存しない経済を構築できるかどうかによって、人々の基地に対する考え方や基地の在り方は大きく変わると思います。

 加えて、先日の総選挙では、普天間基地の「県外移設」を主張する民主党が政権を獲得しました。まだ、どうなるのかはっきりとした方向性は見えてきませんが、今後沖縄を取り巻く基地問題の状況は徐々に変わっていくだろうと思います。

 しかし、辺野古や高江の基地建設を断念することになったとしても、問題が根本的に解決されるわけではありません。基地依存経済が解決されない限り、再び同じような問題が出てくる可能性があります。

 県外に住んでいると、沖縄の基地問題は他人事のように思ってしまいますが、決して「遠いところの出来事」ではありません。同じ日本国内の出来事だし、基地には僕たちが支払っている税金が大量に使われているのです。知らん顔でいることは、基地建設に手を貸すことになってしまうわけだし、もっと悪く言うと、戦争に加担することになってしまいます。

 このことは教育の場でもっと教えられるべきだし、マスコミももっと取り上げるべき問題なはずです。

 なぜなら、今生きている僕らやこれから生まれてくる子の将来にとても深く関わる事だから・・・

 ひとまずこれにて終わり。

※沖縄タイムスのホームページに基地問題に関する連載記事があるので、もっと詳しく知りたい方は読んでみてください。
 沖縄タイムス 「基地と沖縄」(←記事名をクリックすればリンクします)
基地と経済 part 6_a0131573_12471646.jpg

とてつもなく広大な嘉手納基地。その広さは東京ドーム約400個分、羽田空港の約2倍の広さを持つそうです。
基地と経済 part 6_a0131573_12514557.jpg

嘉手納基地には50機以上の戦闘機が配備されており、日夜爆音を撒き散らして飛んでいきます。
基地と経済 part 6_a0131573_1311428.jpg

移設問題で揺れる、世界で最も危険な普天間基地。

 

by kohtaboy_gabihan | 2009-09-28 13:19 | 沖縄経済と基地
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